海外起業家(中南米編) 海外起業家インタビュー

【海外起業家インタビュー】中南米・メキシコでレストラン経営:青柳まさのりさん

青柳まさのりさんへのインタビュー

辻調理師専門学校卒業以来飲食業に従事。 2001年には青年海外協力隊員として中米へ料理指導員として赴任。 2002年の暮れに帰国後、2006年に再度海外での仕事を得てベリーズのホテルへ勤務 その後、メキシコへ移り、2008年に現在の店を開業し現在に至る。

ブログ: “デリカ・ミツの日々@グァナファト”

Q1: 現在、どんなビジネスをされていますか?

メキシコの中央部に位置するグァナファトという世界遺産の街でデリカ・ミツ DELICA MITSU というデリ・レストランを営んでいます。

 

Q2: 起業したきっかけは何だったのでしょうか?

夢がないようですが、率直に言えば生活する為。海外で生活したくても仕事がなければ収入がないわけですし、働ける場所がたくさんあれば別ですがそれも選択肢がすくない中、起業をしました。

 

Q3: なぜ、メキシコで起業しようと思ったのですか?

メキシコに来る以前は隣にあるベリーズという小さなカリブ海沿いの国で仕事をしていました。 ホテルシェフの仕事でしたが、退職し日本に帰るかこのまま海外で生活するか考えました。 私達夫婦の夢はカナダで暮らすことでしたが、資金的な面とその当時2歳の息子がいたため 移動がしやすく、生活費などの物価が安い隣のメキシコを選びました。

 

Q4: 最初の起業資金はいくら必要だったでしょう?

日本円で80万円程度

 

Q5: メキシコでビジネスを行う際に困ったことは何でしょうか?また、起業する際の注意点は?

まずは語学力、日常会話はそれなりに出来ましたが、ビザ等のあらゆる公的な書類、交渉に際しての語学力が不足してましたので大変でした。

そして今のこのデリスタイル(惣菜をショーケースに並べる)が受け入れられるのに時間がかかったこと。メキシコにはメキシコ人向けの日本食、 つまりロールスシや焼き飯などが定着していたので理解してもらえるのに苦労がありました。

あとは、ビザ取得等の情報量がほとんど無かったので情報を集めるのに苦労しました。

起業するさいの注意点はやはり自分の目で確かめて自分で決めることでしょうか。
集まる情報が人そそれぞれで100%確実な情報というのがないため人の言うことを信じすぎるとダメなことも多々あります。 もちろん個人で起業する場合ですが。資金力も組織力もある場合はそれなりの弁護士やコンサルタントを介せばよいと思います。

 

Q6: 起業してよかったと思うことは何ですか?

今住むグァナファトには飲食系での日系企業の就職がなかった為 自分で起業するか、もしくはメキシコシティーや他の大都市で日系企業に就職するかの選択がありました。 が、家族を連れて途方も無く色々な都市を回れる程身軽でなかった為と給与の問題でやはり自分で起業してよかったと思います。安定は経営次第なので安心とはいえませんが、この素敵な世界遺産の街で生活できることがんばれば収入が得れることが大きいと思います。

 

Q7: もし、今のビジネス以外に新らしくメキシコでビジネスをするとしたら、どんなことをしたいですか?

もし、今のビジネス以外にやるとすればもうすこし間口の広いファーストフード的なビジネス。自分の今の業態はデリというここでは新しいスタイルのため間口が狭いのが弱点でもありますし 現地の人でも簡単に理解でき、しかも手の出やすい価格のビジネスができればやりたいです。

あとは日本とメキシコを繋げれることができればしたいです。例えば、メキシコでお店を開きたい方へのコンサルタントなど。

メキシコで今後いけそうなビジネスはメキシコには今から日本の企業がどんどん工場を建てて、メキシコで生産する方向に向かってます。 なので今後、日本の駐在員がどっと押し寄せる。そういう場所に日本食屋があれば需要があるんではないかと思います。メキシコは貧富の格差が大きいのが有名です。富裕層向けのビジネスは今後伸びると思います。

 

Q8: 最後に、これから起業しようと思う人たちへのメッセージをお願いします。

メキシコまだやはり先進国ではなく途上国から半歩すすんだ感じの国でビザ・資金面からみればビジネスチャンスはあると思います。特に初めて海外で自分で起業する人たちにははじめやすい魅力があります。

メキシコシティーなのどの大都市でそれなりの資金をかけてやる場合は当たれば大きなビジネスで実際、メキシコシティーでは成功している方もいらっしゃいます。 少ない資金で大都市ではないところは住みやすくはじめやすいメリットの反面、リターンもやはり少ないのです。

そして、今の円高。

それなりの資金がある方はそれなりにリターンがある国、土地で起業するのがベストかと思います。 「海外で住みたい!!」という夢だけでは続けることのできるビジネスを起こすのは難しいと思いますので夢と一緒に現実を見ることも大切だと思います。

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